世界中からイイ靴を! ワールド フットウェア ギャラリーと 名だたるシューズブランドとの「40年物語」 Alfred Sargent(ENGLAND→FRANCE & ENGLAND)  1986年~

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アルフレッド・サージェント/お値打ち良品!本格グッドイヤーの入門編としても高評価

アルフレッド・サージェント 「手前のアデレードクォーターブローグ:MOORE 奥のフルブローグ:HUNT」

非常に英国的なデザインと色の靴ではあるが、どこかフランスの洒脱を感じさせる仕上がりになっていた。写真はワールドフットウェアギャラリー2016年秋冬カタログより

 

 

紆余曲折を経て、ブランドはフランスに移るも、今も英国メイドを堅持する老舗靴メーカー

英国靴の聖地ノーサンプトンの代表的なシューズメーカーのひとつであるアルフレッド・サージェントは、創業者であるアルフレッド・サージェント氏が42歳だった1899年に設立されました。以来、サージェント家が代々、経営を引き継ぎ、現在もノーサンプトンの中心部から東北東に約20kmに位置する、ノーサンプトンシャー州の小さな街ラシュデンにて、アルフレッド氏が1915年に建てた自社工場の経営を4代目のポール氏と5代目アンドリュー氏が当たっています。

 

いっぽう、さかのぼること1844年、英国で靴作りを学んでいた仏人フィリップ・マンフィールド氏がノーサンプトンに自身の工房(後年、マンフィールド社となる)を開設。同社は1889年にパリのモンマルト通りにブティックを開くまでに成長を果たしますが、1918年に英国での自社生産から手を引き、フランスの靴工房ティエリー・フレールに製造を委託します。両者の関係は続くも、1939年に主客転倒し、ティエリー側がマンフィールド(MANFIELD)を買収してブランドを引き継ぎました。

 

1990年代にボーウェン(BOWEN/英国のグッドイヤーとイタリアのファッション性をミックスした靴ブランド)、フェアマウント(FAIRMOUNT/モカシンのブランド)、オフィチーネ クリエイティブ(OFFICINE CRÉATIVE/モードシューズのブランド)を展開し、いずれも成功を収めたマンフィールド=ティエリーは2003年、マンボウ(MANBOW)社に改組され、マンフィールドは同社のトップブランドに位置づけられました。

 

と、ここまで読んで「途中からアルフレッド・サージェントと関係ない話になった」と思われたかもしれませんが、実は、ボーウェンの製品はアルフレッド・サージェントによって生産されてきたのです。こうした関係もあって、2003年、マンボウ社はアルフレッド・サージェントの商標、ならびにラシュデンの工場を買収してグループ傘下に置き、同年5月、パリにアルフレッド・サージェントとしては初となるブティックをオープンしています。

 

したがって現在のアルフレッド・サージェントは実質、マンボウ社の1ブランドということになります。そのいっぽう、前述したとおり、同工場ではサージェント家が引き続き経営に関与しているのですが、同時に、マンボウ社のニコラス・ティエリー氏がディレクターを担っており、要は、いわゆるトロイカ体制で運営されているのです。ちなみに2016年時点で、同工場の全売上は約55%がボーウェンの製品で、約15パーセントがアルフレッド・サージェントのオリジナルで占められ、残りがその他のOEMという比率になっています。

 

一流ブランドのOEMやセレクトショップ別注もあまた手掛けてきたすぐれた実力と高い信頼性

アルフレッド・サージェントはこれまで、さまざまなブランドの靴を手掛けてきました。たとえば英国紳士服の老舗ニューリングウッドをはじめ、ポール・スミス、ラルフローレン、ブルックス・ブラザーズ……と、そうそうたるブランドの名を上げることができます。また、日本ではショップ別注で欠かすことのできない存在でもありました。というのも、同社の製品は質実剛健にして高品質でありながら、合理的な生産体制により、コストパフォーマンスが高いとあって、英国グッドイヤーのエントリーシューズとして重宝されてきたからです。ちなみにワールド フットウェア ギャラリーもかつて、アルフレッド・サージェントのネームで同社の製品を展開し、英国靴好きに好評を博していたものです。

 

 

「十数年間、お客さまから好評をいただいていましたが、同社の経営悪化で取り扱いが中断したのは残念です」 by WFG スタッフ

「ノーサンプトンシャー州にある名門で、1986年当時、スコットランドブランドのマルベリーとか、フランスのボーエンなどに製品を供給していました。当店は、この年から取り扱いを始めて、その後、十数年間販売していましたが、サージェント社の経営があやうくなった際に取り扱いの中断を余儀なくされてしまいました。サージェントはその後、一度、復活したものの、結局、倒産してしまい、ボーエンが民事再生のスポンサーになって現在にいたっています」

 

 

以上、執筆:雑誌ライター 山田純貴

 

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